ビーフシチューを作ろうとしたときに、手元にハヤシライス用のルーしかなかった経験はありませんか?
また、その逆の状況もあるかもしれません。
そんな時に「代用できるかどうか」が気になる方も多いでしょう。
この記事では、ビーフシチュー用ルーとハヤシライス用ルーの成分や味の違いについて詳しく解説し、互いに代用するための工夫も紹介します。
さらに、シチュールーを組み合わせたアレンジについてもお伝えしますので、ぜひ参考にしてみてください。
ビーフシチュー用ルーとハヤシライス用ルーの主な違い
ビーフシチューとハヤシライス用のルーは似た材料で作られていますが、風味や成分に違いがあります。
どちらも小麦粉、食塩、砂糖を基本とし、固さや濃度が出るような油脂が使われていますが、特に風味に関しては異なる特徴があります。
ハヤシライス用ルーの特徴
ハヤシライス用ルーはトマトの酸味や甘味を強調していることが多く、トマトペーストやトマトパウダーが多めに使用されています。
また、牛肉エキスや豚肉エキスなども含まれており、肉の旨味を引き立たせるのが特徴です。
ハヤシライス用ルーの例
- 牛脂
- ラード
- パーム油
- 小麦粉
- 砂糖
- コーンスターチ
- トマトペースト
- ポークブイヨン
- トマトパウダー
- 玉ねぎエキス など
このように、トマト系の成分が多いため、トマトベースの甘みや酸味がしっかりと感じられる味わいになります。
ビーフシチュー用ルーの特徴
一方でビーフシチュー用ルーは、トマトよりもデミグラスソースや赤ワインを多めに使用しており、濃厚でコクのある味わいが特徴です。
バターや牛乳、ブラウンルウなどが加えられ、まろやかさが増しているため、ハヤシライスに比べてさらにリッチな風味に仕上がります。
ビーフシチュー用ルーの例
- デミグラスソース
- トマトペースト
- 小麦粉
- 食塩
- 砂糖
- ブラウンルウ
- 粉乳
- バター
- 赤ワイン
- ビーフエキス など
デミグラスソースをベースにしているため、トマトの酸味は控えめで、牛肉の旨味がより濃厚に感じられる仕上がりです。
ハヤシライスとビーフシチュー用ルーは代用できるのか?
ハヤシライス用ルーとビーフシチュー用ルーは、似た原材料を使用しているため、代用も可能です。
ただし、代用する際は風味を調整する工夫が必要になります。
以下に、それぞれを代用する際のポイントを挙げてみましょう。
ビーフシチューのルーでハヤシライス風にするには
ビーフシチュー用ルーを使ってハヤシライス風の味に仕上げたい場合、トマト感を加えることがポイントです。
以下の材料を追加すると、よりハヤシライスに近い味わいになります。
- ケチャップ:適量(酸味と甘みをプラス)
- コンソメ:少量(旨味を補うため)
ビーフシチューのルーにはデミグラスソースや赤ワインのコクがあるため、酸味をケチャップで加えることで、ハヤシライスに似た風味に近づけられます。
また、コンソメを少量加えると旨味が増し、味のバランスが整います。
ハヤシライスのルーでビーフシチュー風にするには
ハヤシライス用ルーを使ってビーフシチュー風にするには、コクや濃厚さを増やす調味料を加えるのがポイントです。
- バター:少量(まろやかさを加える)
- 中濃ソース:適量(コクと深みをプラス)
これらを追加することで、ハヤシライスのルーにビーフシチューらしいリッチな風味が加わります。
ハヤシライスの酸味を抑えつつ、ビーフシチュー特有の濃厚さを表現できます。
クリームシチュールーを使ったアレンジ
クリームシチュールーは、ビーフシチューやハヤシライスにクリーミーさを加え、さらにまろやかで優しい味わいを演出します。
特に以下のようなアレンジが楽しめます。
ハヤシライス+クリームシチュールー
ハヤシライスにクリームシチュールーを混ぜると、クリーミーでまろやかな風味が増し、トマトの酸味が和らぐため、食べやすい味わいになります。
お子様や酸味が苦手な方にも好評で、まろやかさが増すため、どこか洋風グラタンのような風味が楽しめるでしょう。
ビーフシチュー+クリームシチュールー
ビーフシチューにクリームシチュールーを加えると、クリームの豊かな味わいとビーフの濃厚さが絶妙に絡み合います。
見た目はやや白っぽくなりますが、味の奥深さはそのままです。
まろやかさがプラスされ、子どもから大人まで好まれる味に仕上がります。
クリームシチューカレーとは?
クリームシチュールーとカレールーを合わせて作る「クリームシチューカレー」は、通常のカレーよりもクリーミーでマイルドな風味が特徴です。
辛さが抑えられるため、お子様や辛いものが苦手な方に特に人気があります。
ルーの使用比率は、クリームシチュー2:カレー1で混ぜるとほどよいクリーミーさが引き立ちますが、辛さや濃厚さは好みに応じて調整してください。
ハッシュドビーフ、ビーフシチュー、ハヤシライスの違い
最後に、似た料理であるハッシュドビーフ、ビーフシチュー、ハヤシライスの違いについても触れておきます。
ハッシュドビーフ
薄切りの牛肉、玉ねぎ、キノコをデミグラスソースやトマトソースで煮込んだ料理。
日本に明治時代に伝わり、独自のアレンジとしてご飯と一緒に食べる「ハヤシライス」が派生しました。
ビーフシチュー
具材を厚切りにし、赤ワインや香味野菜と共にじっくり煮込むのが特徴。
ハッシュドビーフやハヤシライスに比べて濃厚で深みのある味わい。
ハヤシライス
ハッシュドビーフがベースとなり、牛肉と玉ねぎをトマトベースで煮込んだ和洋折衷の料理。
ご飯にかけて食べるのが一般的で、洋風の家庭料理として日本で広く愛されています。
まとめ
この記事では、ビーフシチューとハヤシライス用ルーの違いや代用方法、さらにはクリームシチューやクリームシチューカレーの活用法について解説しました。
市販のルーをうまく使うことで、手軽に多様な料理を楽しむことができます。
また、クリームシチュールーを加えることで、さらにクリーミーな風味を加え、料理の幅を広げることも可能です。
ぜひ余ったルーを使って、新しいアレンジ料理に挑戦してみてください。